今、全てを終えて、ただいま、にほん。
78日間。私の、最も長く、最も充実した冒険が、終わりを告げる。
日本人で初めて、Raleigh Tanzaniaというvolunteer/expedition projectに参加し、その日数の全てを、ガスも電線も水道もない、山奥の村々で過ごす。
第一フェイズ、標高1900mの山奥の村Rulandaで、木を植え、8kmのfire line(自然火事を防ぐもの)をつくる。第二フェイズ、幾多ものもの丘や山を乗せた、250kmもの道を19日かけて歩き続ける。朝の4時30に起き、15から20kmを歩み続ける。持つべきものは、食糧、テント、グループキッド(フィルター付きポンプ、鍋、etc…)、そして仲間。毎日6-7時間もの旅路を歩き、キャンプに付き次第、水の確保、焚き木の確保、long drop(トイレ)のための穴掘りが始まる。夕食は皆で焚火を囲みながら、リーダーシップや人生の話をする。見上げると、満天の星、そしてミルキーウェイが燦々と輝く。疲労と達成感に包まれつつ、毎日8時頃にはテントで寝静まり、明日に備える。16個の豆ができた足を引きずりながら、最終ゴールにたどり着いたときの達成感よ。
第三フェイズは、キャンプ地から6時間、標高2000mの山奥にある、総生徒数250人の小学校を拠点に、衛生知識を教え、そして女生徒用のトイレの建設を行う。一日に三つの、年齢層の異なる生徒のクラスの授業を考え、教える。それと同時にトイレ建設のためのプラスタリング、レンガの積み上げを現地のNPOとママたちと共に行い、また、村人300人近くが参加するAction day のプランニングと準備に時間を費やす。子供たちの、無垢で美しい瞳と、目の前の彼方に広がる、青々とした山々、まだ自分の目に焼き付いている。
タンザニアの奥地の、荘厳で美しい大地に抱かれながら、体験する全ての感覚、を心に刻みつける。私が今見る景色は、一生に一度しか訪れない。何故ならば、人間の心理状態、価値観、関わる者たちのそれらの全てが、刻一刻と変容するものであるから。私ができることは、この一瞬一瞬の、空間の粒子さえも、全てを全力で味わい、心に刻みつけること。
ポジティブに、エネルギッシュに生きること、自分の情熱を実現する自信を持つこと、人を導く自信を持つこと、時にクレイジーに楽しむこと、comfort zoneに留まらず、常に挑戦し続けること。
自分の渡航を支えてくれた、Raleigh Japan Societyの方々をはじめとするすべての人に、感謝を申し上げます。ありがとうございました。
おかえりなさい。大きな自然の中で、体と心いっぱい活動してきたことがわかります。体験をさらに消化していって、そこから何が見えてくるかな。