Mambo!
皆さんこんにちは。
Raleigh International Tanzania に7weekerとして参加中の早稲田大学5年城守大輔です。
昨日19日間のトレッキングからフィールドベースに帰ってきました!
いまはchangeoverといって次のフェーズまでの中継ぎ期間にあたります。といっても明日の7時半には出発なので、とてもスケジュールはタイトです。ベッドの上でモスキートネットを被りながら、この報告を書いています。
※概要
今回のRaleighは10週間、前半7週間、後半7週間、5週間、前半4週間、後半4週間のメンバーが参加しており、把握しているだけでも50名以上います。UK、Tanzaniaからのメンバーが多数を占めますが、その他にスペイン・ドイツ・バミューダ・オーストラリアなどからの参加者もいます。ちなみにアジア人はいまは私だけです(前半4週間の参加者に香港からきた女の子が1人だけいました)。年齢は18,19歳がマジョリティで、主にギャップイヤーを利用して参加している人が多いように思います。
また、今回は3つのプロジェクト(Community, Environment, Trek)のうちCommunityとTrekしかないため、10weekerの中にはトレッキングを挟んで同じ村に2回滞在する参加者もいます。
※最初のフェーズまでの5日間
7月23日~7月27日は茅葺きのいかにもアフリカ(?)な簡素な建物のあるフィールドベースで各種講義・研修を受けたり、仲を深めるための楽しいゲームをして過ごしました。講義中や食事中にお猿さんたちが頻繁に遊びに来て、ときに上から降ってくる糞におびえながら講義を受けたりしていました。
リスク研修は日本で受け身の教育を受けてきた私にとって印象的でした。1枚のボロい橋の写真を見たあと、その橋を渡るか否かYes Noに分かれて立ち議論するのですが、正解はありません。また、途中で移動も可能です。なぜそう思うのか、こういう条件がついたらどうか、と次々と建設的な意見が飛び交い、早口の英語についていくので必死な私には冷や汗ものでした。
※トレッキングフェーズ(7月28日~8月15日)
約220kmの山あり谷ありの道程を15kg~25kgほどの荷物を背負い歩きます。出発前の不安は杞憂に終わり、どのように文章にすればよいのか迷うくらい、最高の時間になりました。早稲田大学毎年恒例の100キロハイクや酪農牧場バイトで足腰を鍛えていたおかげか、マメ一つできず、大した筋肉痛もなく無事歩ききりました。ゴールした時は達成感よりも終わってしまう寂しさを感じたほどでした。
まだ空に星が輝く真っ暗闇の中起床し、火をたいて朝食を作り、日の出とともに出発。お昼すぎにキャンプサイトに到着後は、テントを立て、薪を集め、夕食を作り、夜はたき火をみんなで囲み星空を眺めながらの晩ごはん。
時に夢を語らい、人生を語らい、幸せとは何かを語らい、恋愛を語らい、くだらないことで笑い、タンザニア人の楽観さや怠惰さに腹を立てたことすら(いつも怠惰なわけではないが)、その一瞬一瞬が忘れられない思い出です。
7月31日、私の誕生日にはチームメンバー全員の寄せ書きが入ったBirthdaycardをもらい、山の山頂付近のキャンプサイトで頭から水をかけられ…て祝ってくれました。
トレッキングの全てが順調だったわけではなく、準備段階から、協力的ではないタンザニア人(彼らの名誉のために付け加えると、やる時は非常に協力的です)とそれ以外のメンバーの間に不穏な空気が流れ、歩くのがとても遅いバミューダの女の子に不満の声があがり、3日目に1人体調不良で荷物を背負えなくなり…と書き出せばきりがないほど問題もおきました。
中でも最も印象的だったのは『オニオンスープ事件』で、ある日の夕食のメニューのガーリックオニオンスープとガーリックオニオンブレッドをタンザニア人たちがそんなものは夕食として認められないと猛烈に怒りだしたのです。タンザニアの文化では有り得ない、と。
こっち(タンザニア人以外)は毎日タンザニア料理(基本的にごはん・煮豆・野菜)を食べてるんだから1日くらいいいじゃない、これも互いの文化を知るためだよと言ったのですが、ダメなものはダメの一点張り。結局、4人中2人はトライし、もう2人は食べませんでした。一緒に過ごせば過ごすほど、タンザニア人が分からなくなりました。もちろん人にもよりますし、普段はとても愉快でウェルカミングなのです。
ちなみに、飲み水は基本的に川の水を汲んできてそれを浄化して飲み、洗濯も身体を洗うのもすべて川です。濁った水を飲むのも、川で洗濯中に突如水を飲むために押し寄せてくる50頭ほどの牛やら羊やらヤギの大群にも慣れました。地面に穴を掘り、雄大な山々、空を眺めながらのトイレも爽快です。夜はときに凍えるように寒く、寒さで目を覚ます日もありました。
それから最後に特筆すべきは、通り過ぎる村やキャンプサイトにほぼ必ず現れる子どもたち。大きなリュックを背負ったムズング(アフリカ人以外の人種)に興味津々で、「Mambo(How are you?)」と話しかけるの恥ずかしそうに「Poa(good)」と返してくれます。
マサイ族の子どもたちは「だるまさんが転んだ」の語呂を気に入ったようで、「コロンダ!」「コロンダ!」とはしゃいでいました。マサイ族の子どもたちとだるまさんが転んだで遊んだのは私が初めてかな。笑
子どもたちと私でfootballをした日もありました。みんな裸足やサンダルでかなり上手にプレーします。「ムズング!ムズング!イヌイ!ホンダ!」と、なんのことかなと思ったらサッカー日本代表だった乾と本田のことを言っていたんですね。タンザニアの田舎でもmJapani(日本人)と言ったら乾や本田の名前がすぐにでてきて驚きました。テレビでワールドカップを観ていたようです。
くもりのない、澄んだ瞳で無邪気に笑う子どもたちがこの国でどんな風に育ち、どんな大人になるのか。彼らの将来を思う時、自分に出来ることは何かなと改めて考えさせられます。
明日からはCommunityフェーズで、Matangaという村に行ってきます。とても素敵な村だと聞いているのでいまからわくわくしています。Communityフェーズでは、学校にトイレを建設し、子どもたちに手洗いの大切さを教えます。
まだまだ書きたいことはたくさんありますが、それはまた報告会の時にお話できればと思います。
それではまた!Tutaonana!
城守大輔
(2018.8.17)